2002年大晦日、早朝−
私は何気なくテレビを見ていた。4時半を回るとそれまでの通販番組や環境映像に替わり、最新のニュースが流れ出した。
時刻スーパーの横には首都圏の天気が・・・。と、そのなかに不可解なアイコンが混ざっている事を発見してしまう。
東京 18時〜24時 曇りのち雪 降水確率50%

なんと!今年の元旦雪の予報!!が出ていたのである。

普段の日なら雪に対して苦労を感じた事の無い私ですから、子供の頃のようにわくわくしたりするのでしょうが、元旦は駄目なのです
なぜかって?それは
江ノ島に初日の出を見に行くから・・・。

今年で12回目を迎える【江ノ島初日の出ツアー】
きっかけは夜通しのカラオケを熱唱した後の勢いでしか無かったのですが、回を追うごとに仲間も増え、その内容も充実していきました。
最近では1月1日のカウントダウンを行う場所の選考から、江ノ島に向かうロマンスカーの手配まで妙に手馴れた感があり、
【ツアー】と呼ぶにふさわしいモノへと成長していったのであります。
ただ、いくら僕らが頑張った所で、どうしようもない事があります・・・そう、当日朝の天候です。

昨年も雲の切れ間から日の出時刻の20分後くらいにようやく来光−
山の稜線からクッキリと昇る日の出に理想を求めている僕らにとっては負けに等しかった。
それだけに大晦日の(明日の)予想天気は、僕らに早くも暗雲をもたらしていた。。。

紅白歌合戦の鑑賞も途中で切り上げ向かった先は新宿駅南口サザンテラス
向かいに見えるDoCoMoタワー に掛かったアナログ時計を見ながら新年を迎えるためだ。
それにしても恐ろしいほど人がいない・・・小田急から甲州街道の上を渡る遊歩道に陣取った私たち。
「人がいっぱいになったら困るから」と20分も前に最前列を確保したにもかかわらず、零時を迎えても僕ら以外にこの場所で新年を迎える人はいなかった。

新年と同時に(かどうかは定かではないが)数分にわたり路上でチューをするサカリのついたカップルを横目に見ながら居酒屋へ
新年を感じさせない客(酔っ払った学生)達の演出もあり、テンションの低いまんまカラオケに突入!2時間で5曲しか歌わない緊急事態!!

4時、買出しを終えロマンスカーへと乗り込む。この頃になるとお酒も手伝い「行きゃ何とかなる」という考えも浮上−
というか、そうでも考えなきゃやっていられないのである。

ロマンスカーに乗ると、酒の力で何とか保っていたモチベーションが一気にダウンする現実が待ち構えていた。
1両に一人しか乗っていない車両があるくらい初詣客用の特別列車 は閑散としていた。
Photo:小田急片瀬江ノ島駅       この写真は帰りに撮影したものなので明るく写っております

ものすごくアウェーな気分で江ノ島到着。5時過ぎだったので辺りはまだ暗く、空の様子もわからなかったので、とりあえず例年出かけている場所へと向かった。
東浜の防波堤に着きしばらくすると、徐々に上空が明るくなってきたのだが、先程まで空だと思っていたものが雲だった事に気づきショックを隠しきれない・・・。

これまでも曇りの日はあったものの、360度どこを見渡しても雲で覆われているという事は無かった。
すでに朝日を見ることが出来ないのは明らかだった、だけど僕らはしばらく立ち上がる事が出来なかった・・・。
仲間が持ってきた液晶テレビからは初日の出中継が、まばゆく映し出されていた。。。
暴風の中1時間、なんとか我慢してきたものの、朝7時過ぎ−ついに敗北宣言
だけど、雨や雪が降らなくて本当に良かった。
最後にリベンジを誓い記念撮影−

来年はどこで初日の出を迎えるのだろうか?